エントリーシートを作成するときの留意点
エントリーシート(以下、ES)は、各企業が就活生募集のため独自に作成している書類で、多くの企業が採用しています。
ESは企業と最初の接点であり、自分の強みをアピールできる機会となります。企業の採用担当者に対しては、内容が具体的で読みやすく、直接話をしてみたいと思わせるような、充分な自己分析と内容の整理が重要です。
以下のポイントを参考に、背伸びをせず自分らしいESを作成してみてください。記事の最後には、ここで挙げたポイントを踏まえて作成した例文を載せています。
「自己PR」を書くときのポイント
ポイント① 自分の強みを裏付ける「行動や体験・エピソード」を洗い出す
5W1Hを踏まえて説明できる具体的なエピソード(例:部・サークル活動、授業やゼミでの研究活動、留学、アルバイト経験 など)を明示しましょう。
またエピソードはできるだけ直近のものから選び、「現在の自分がどうであるか」をアピールするようにしましょう。
ポイント② 結論(自分の長所・強み)は最初に持ってくる
「私の長所は~です」「私の強みは~です」など、一番始めに結論を述べ、それを裏付けるエピソードはその後に書きます。
読み始めてすぐに、最も大切な部分が伝わるようにしましょう。
ポイント③ 具体的な「数字」や「第三者からの評価」で強みの説得力を高める
「◯◯を頑張った」など主観になりがちな定性評価より、「◯年継続している」「◯位の成績を収めた」など具体的な数字による定量評価は説得力が高くなります。
また「◯◯の表彰を受けた」「担当教員から◯◯との評価を受けた」「仲間から◯◯と感謝の言葉を受け取った」など、自己評価ではなく、第三者からの評価があれば合わせて明示しましょう。
ポイント④ 「短所」を転じて「長所」に結びつける
自覚している短所も長所の一部としてとらえてみましょう(例:「頑固→芯が強い」「諦めが悪い→忍耐力がある」「マイペース→何事にも落ち着いて対処できる」)。
ただし「短所は頑固、だから芯が強い」のように、あまりにもストレートな言い換えは心象が良くありません。「短所をどう改善すれば、どのような長所として武器にできるのか」を分析してみましょう。
ポイント⑤ 文字数・フォーマットが変わっても「絶対に残したいキーワード」を明確にする
就活期間中、ESは志望する会社の数だけ書くことになります。一般的なESの自己PR欄は400~800字であることが多いですが、一定のフォーマットがあるわけではないため、企業により指定される文字数等は当然変わってきます。
自分の「強み」の説得力を明確にするために、どの文字数でも外さない「絶対に残したいキーワード」を決めておきましょう。
ポイント⑥ 文体を統一する
「です・ます調」、または「である調」で文体を統一しましょう。また話し言葉や砕けた表現(若者言葉)は基本的にNGです。
自己PRの例文
ポイント①〜⑥を踏まえて400文字程度で書くと、次のような自己PR文になります。
私の長所は、コミュニケーション能力とリーダーシップです。
大学では学園祭の企画・運営を担当するサークルに所属し、今年度は実行委員長として、円滑なコミュニケーションを通じて積極的にチームをまとめ、メンバーと協力してきました。
各メンバーからの企画をまとめ上げて迎えた学園祭では、来場者数を前年比10%増やすことができました。また、来場者に対して行っている企画内容についてのアンケートも、全体の満足度が前年より向上しました。
一方で、自覚している短所は、時に細かい部分にこだわりすぎることです。
まだサークルに入ったばかりの頃、学園祭の企画会議でメンバーにフィードバックを行う際、細かい点について指摘しすぎてしまった経験があります。その反省から「臨機応変」を常に心がけて活動してきました。自分の関わる仕事のクオリティを犠牲にせず、かつ効率的な方法を考え抜くことで、徹底的に質を追求して仕事に臨めるものと考えています。