良い人材だと自信を持って採用したにもかかわらず、実際に働いてもらったらなんかちがった、という経験は採用担当者であれば誰しも経験があることでしょう。俺は人を見る目があるんだ!という社長が選んだ人に他の社員はみんな首をかしげる、なんてこともよくある話です。仕事に失敗はつきものですし、「ピンチはチャンス」という言葉もありますが、採用での失敗はかなり痛手、できれば避けたいところでしょう。

人選びで失敗する原因は、ずばりバイアスです。バイアスとは統計学や心理学でよく使われることばで、日本語では「偏り」のことです。人を選ぶ場面で、自分では客観的に選んだつもりでも、じつは無意識になんらかの偏りがある状態で選んでしまう。この「無意識」というのがバイアスのこわいところです。

では失敗しないためにはどうすればいいのか。回避する方法は、バイアスを知ることです。どのような偏りがあるのかを知ることで、人を選ぶときに、自分でバイアスを補正し、できるだけ客観的な判断に近づけることが可能です。以下、よくあるバイアスを紹介するので、参考にしてみてください。

バイアスの種類

確証バイアス

先入観や思い込みにより自分に都合の良い情報だけを集め、それに反する情報を無視してしまうことです。たとえば声の大きな人はやる気のある人だというバイアスがあると、それに合致する人ばかりを思い浮かべ、例外なく当てはまると思ってしまいます。SNSで自分と意見が同じ人ばかりフォローし、バイアスがどんどん強化されるというのは多くの人が経験することではないでしょうか。

内集団バイアス

自分が所属する集団、つまり内輪を贔屓してしまうことです。たとえば同郷だったり大学の後輩だったりすると、高く評価する傾向があります。これは自分と同じ集団に所属するメンバーを高く評価することで、自分自身を高く評価することにつながるからです。また内輪だと親近感をもつので、それに影響されることもあるでしょう。

代表性バイアス

ステレオタイプともいわれますが、型にはまった評価をしてしまうことです。見た目がオタクっぽいからオタクだろうとか、体育会系の学生は礼儀正しいだろうとか、ここの大学の学生はみんな遊び人だろうとか、たいした経験やエビデンスもなく世間一般の評価を鵜呑みにしてしまうと、ちゃんとした評価を怠ってしまいます。また社員の誰かを思い浮かべ、あの人と同じ大学なら良い人材に違いない、と思ってしまうのもこのバイアスです。

ハロー効果

部分的な特徴に引きずられて全体を評価してしまうことです。たとえば履歴書でTOEICが950点だと書いてあると、それだけですごいと感じてしまい、他のことについても高く評価してしまいます。これは悪い点でも作用し、たとえば面接で部屋に入ってきたときの動作が良くなかったことで、その後の話の内容がすべて悪い評価をしてしまいます。

自己奉仕バイアス

成功したのは自分のおかげだが失敗したのは自分のせいではない、と自分を棚に上げることです。たとえば、自分に留年経験があるにもかかわらず、面接に来た学生が留年していると、勉強しなかったからだ、遊んでいたからだ、と判断する場合、いや俺の場合はやりたいことを納得がいくまでやりたかったからだ!と棚に上げてしまいます。このバイアスが強い上司はとくに嫌われます。

単純接触効果

見慣れた人や物に好意をもつことです。たとえば説明に何度も来てくれて、顔や声を覚えた学生に対して、積極性や意欲の高さだけではなく、好意をもつことで高く評価をしてしまいます。また、その人ではなくても、身近な誰かに似ていたりすると、それだけで安心感を持って接してしまうこともよくあります。逆にいままで会ったことのないタイプの人だと、壁を作ってしまいます。

対比効果

その人だけではなく、誰かと比べて相対的に評価してしまうことです。たとえば面接で1人目がものすごく良いと感じた場合、2人目を相対的に低く見てしまうことがあります。他にはグループディスカッションで気になる1人がいると、その他を「その他全員」と見てしまうことなどもあります。このバイアスがあると、その場のメンバーだったり順番だったりに左右されてしまいます。

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ビーコネクト編集部
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